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【ゾッとする話】真夜中に出会った奇妙な女の子

FM都市伝説

【投稿者:そらさん】

今から数年前、実弟がJR線路(踏み切り)周辺で体験した不思議な出来事です。

最初に書かせて頂くと、弟は「霊感」はほとんどありません。

また、お化けや心霊話はそこそこ好きですが、怖がりという訳でもありません。

しかし、そんな彼がこの出来事を忘れることなく「不思議な気味悪い経験だった……。」と、今でもときどき 自分から家族に話す体験です。

彼にとっては、それほど奇妙で不気味な体験だったんだと思います。

弟は仕事の通勤手段に「JR線の電車」を利用しており、片道40分ほどかけ 毎日通勤しています。

たいてい夜8時頃には帰宅できるのですが、時々仕事の都合で最終電車に乗ることもあります。

その日も、仕事が遅くなり終電に乗ることになりました。

とはいえ、残業だけというわけではなく、友人と飲み歩いて終電に乗ることも多々ある弟にとっては日常の一つです。

その日も変わらず最終電車に乗り込み、最寄り駅へ到着し、いつもの改札口を出たのです。

家には歩いて帰りますが、その駅の改札を出た直後に踏み切りを渡らなくてはいけません。

ちょうど回送列車が通ったのか、弟は踏切りの遮断器が下りており電車が通過するのを待っていました。

「カーン、カーン、カーン」

踏み切り警報音が鳴るなか弟は1人で待っていたのではありませんでした。

同じく仕事帰りの青年サラリーマンが1人、イヤホンをつけスマホをいじりながら左側に立っていました。

そして、小学生5〜6年生位の少女も1人立ち、電車が過ぎるのを待っていました。

弟を含め合わせて3人で踏み切り遮断器が上がるのを待っていたそうです。

待っている間、弟は違和感を感じていました。

第一に、小学生の女の子がこんな夜遅い時間に出歩いているのが不思議だと思ったこと。

第二に、彼女の着ている私服が、なんというか今風でなく、すこし失礼ですが衣服が薄汚れた戦後のような古い感じがして気になったようです。

まもなく電車が通過すると弟も線路を渡りだしました。

青年サラリーマンは走っていき、渡りきった先の道路をすぐ左折し消えて行きました。

ちなみにこの踏み切りは、線路が多く渡り切るのにすこし時間がかかります。

ですので、年に何回か線路を渡りきれない方々が事故で亡くなるワケアリの踏み切り。

ところでもうひとり居た小学生の少女は、弟を線路内で歩き抜くことはなかったようです。(つまり弟の後を歩いていたということですね)

線路を渡りきるとT字路になっていて左右へ曲がる道路があります。

先ほどの青年サラリーマンは左折し歩いて行きました。

弟はT字路を右折し、さらに先の曲がり角でもう一度右に曲がって自宅を目指します。

駅から自宅まで約15分ほどの道のりです。

線路を渡りきったところから、およそ5、6分歩いたところはすでに「住宅街」となっており、辺りは照明がポツポツと照らし真っ暗ではありません。

しかし、夜中1時前後では誰も歩いている気配はないので静か。

(早く家へ帰りお風呂へつかり、眠りたいなー)

弟はそんな想像をしながら、いそいそと歩いていました。

すると、道路向こうの反対方向から誰かが歩いてきます。

弟もその相手をじっと見ることはなく、またその歩いてくる人物も弟を見ることなく互いに自然にす~っとすれ違いました。

しかし、その瞬間弟は

「あれ?さっきの女の子じゃない?」

頭の中でぼんやりと考えながら歩き進みます。

踏み切りで待つ間、少女に対し印象に残った点が2つありました。

1つは、夜中近くに 独りでいる違和感。

2つ目は着用する衣服が貧相で薄汚れていたところ。

この少女の身なりからさっきの女の子に間違いない!と確信したそうです。

ところが、考えてみるとあの線路を渡りこの地点まで来るには大人が猛ダッシュで走っても数分はかかる場所。

(しかも、その少女は弟の正面から現れましたので、弟をどこかで抜かさなければなりません)

ちなみに、別ルートをつかってこの地点まで来れる「抜け道」は存在しません。

どうしても、再会することはない、再会できない状況のなか、向かいの道から何故かやってきて歩きすれ違った少女。

家まであと数分の帰り道、弟はさすがに気味が悪くなり、早足で帰りました。

弟は少女と住宅街ですれ違った瞬間は、さほど不気味さを感じなかったようですが、時が経つにつれ「何かがおかしい?」そして気持ち悪いと思うようになったようです。

少女の服装は現代の衣服というより言葉が悪いですが「見すぼらしく、戦後時代のテレビで観るような姿」でした。

今の時代の「家出少女」なのかな?と思えば 気持ちも楽になるのですが、やはり再会した事実を考えると気楽に「家出少女」とも言いがたい。。。

はじめにも書きましたが、少女と出会ったあの線路は事故が多いことで有名で毎年渡りきれない高齢者が亡くなっている危険な踏み切りです。

あの少女も、もしかしたら渡りきれなくて霊としてさまよっていたのでは……。

そう思わずにはいられない出来事だったそうです。