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【ゾッとする話】閉ざされた部屋にある『見ちゃいけない鏡』

【投稿者:U.Aさん】

小学生の時、仲良しの友だちのA子の家に訪れたBとC美。

昔ながらのA子の家はとても広くよく人が集まっていたのですが、A子の家には『絶対に立ち入ってはいけない部屋』があったそうです。そのため、怖がって近づかない子もいたのですが、BとC美はA子と共通のアイドルが好きということでとても仲良しで、よく遊びに来ていました。

この日は連休ということもあり、2人はA子の家にお泊まりすることになったのです。大好きなアイドル「Dグループ」の話に大盛り上がり。

そろそろ寝ようという時、Bはふと立ち入ってはいけない部屋のことが気になってしまいました。

それは、リビングを通り抜けて長い廊下を抜けたところにある扉。ふと気になってA子にBは「あの部屋、何があるの?」と聞いてみました。

以前も聞いたことがあるものの、A子は「入ったことないから知らないの」と返されていたのですが、お泊まり会でテンションが上がってる今なら教えてもらえるかもと思ったのです。

すると、「わたしも入ったことがないから知らないんだ」と以前と同じ返しをされたのですが、「でも……」とA子は続けたのです。

「でもね、なかに鏡があってそれを見ちゃいけないから入れないようにしてるんだって」と言われ、BとC美は顔を見合わせて、「ねぇ、入ってみようよ」と言い出したのです。

A子は渋っていたものの、2人のノリに断ることもできず、そしてA子自身も興味があり「入ってみようか」ということになったのです。

でも、絶対に鏡を見ないことが条件。部屋を覗いてみて、危なそうなら入らないようにと約束したのです。

A子の親が起きないように、廊下の電気もつけずにそっと3人で入ってはいけない部屋に近づき、A子がドアノブを回しました。そのドアは軋む音を立てながら開きます。

真っ暗な部屋だったので、鏡があるのかどうかもわかりません。好奇心旺盛なBは「入ってみよう」と2人の答えを待たずに中へ入り、真っ暗な部屋に3人は入りました。

でも、暗くてものがあるのかもわかりません。そこに、見てはいけない鏡があるのかどうかも……。

窓が一切ないのか、隙間からの明かりなどもないのですがだんだんと目が慣れてきました。すると、部屋の真ん中にポツンと鏡台が見えたのです。

鏡台の鏡には布がかけられていて、鏡を見ることができないようになっています。鏡台以外はなにもない部屋で不気味さにゾッとした3人ですが、好奇心が勝ったBは「ねぇ、鏡見たらどうなるのかな?」と言い出し、2人は「危ないからやめよう!」と止めたのですが、Bはあとに引けないようで布に手をかけました。

A子は「やめてよ!」と止めたのですが、Bはバッ!っと布を剥ぎ取ったのです。

BとC美は鏡を見ないように、さっと顔を背けました。何かが起こる!と思ったのですが、しばしBは無言になったあと「なんにもないよ」とボソリ。

「布、被せたから2人とも顔をあげなよ」と言われホッとして顔を上げたものの、なんと鏡に布はかけられておらず、鏡台の前に仁王立ちしているBはニヤッと笑いかけていたのです。

その笑みはBとは思えないほど不気味な笑み。髪の毛が不自然に逆立っており、鏡は異様な光を放っていたのです。

「いやぁぁぁ!」とA子とC美は泣き叫び、互いに抱きあって震えていると「何してるのっ!!」とA子の母の声がし、2人はハッと顔を上げると、鏡には布が被せてあり、Bもなぜか一緒に泣いているんです。

「ここに入っちゃダメでしょ!!」と怒られて3人は泣きながら部屋を出て、寝室に戻りました。

3人だけになった時、A子は「なんで布を取ったの?!」とBを怒りました。でもBは「ごめ~ん」と笑うだけ。

C美は泣きじゃくっていたのですが、その日はもう忘れて寝ようといことになったのです。

次の日、目が覚めても鏡のことを話すことができませんでした。あの時の光はなんだったのか、Bはなぜあんなに不気味に見えたのか……。2人は考えないようにしました。

C美は気分を変えるために、「Dグループ、今日テレビに出るよね」と共通のアイドルの話を持ちかけたのです。

しかしBは「Dグループ?」とまったくわかってないようにキョトンとしたのです。「Dグループのリーダー、B好きだよね?」とA子が確認すると、Bはちょっと間があり、「あぁ!そうだった。寝ぼけてて忘れてた笑。もちろんリーダー大好きに決まってるじゃん♪テレビ楽しみだなぁ」と笑顔で答えたのです。

でも、Bの満面の笑顔にA子とC美は驚きました。なぜなら、Bは最近ちょっとした不祥事を起こしたリーダーのことを猛烈に批判していたのです。

Bの様子がなにかおかしい。このBは…本当に私たちの知ってるB?

二人はただならぬ違和感を感じていました。

BとC美が帰ると、A子は親に鏡のことを話したのですが、親からは「そのことを誰にも言っちゃダメよ!」と言われてしまったのだそうです。

Bはもともと友達も多く、どちらかというと騒ぎを起こすタイプだったのですが、あの一件以来、Bはまるで人が変わってしまったかのようにおとなしいキャラになり、しだいに学校にも来なくなってしまいました。そして、だいぶ後になってから聞いたのですが、いつの間にかBは転校してしまったようなのです。

あの鏡には何かが住み着いていて、Bはその何かに乗っ取られてしまったのではないか。

……ということは、Bは鏡のなかに!?

A子は二度とあの部屋に近づかなくなり、今はコンクリートでドアを封鎖し、誰も入れないようにしてあるそうです。