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始まりは「知らない男の子が部屋にいる」という弟の言葉だった…。実家で起こったゾッとする話

FM都市伝説

【投稿者:るかさん】

これは私が中学生の頃のお話です。

私は父・母・年の近い弟と、長いこと狭いアパートで4人暮らしをしていました。
しかし中学2年生の頃、父の転勤により、私たち家族は中古の一戸建て物件へと引っ越します。
住み慣れた土地を離れるのは寂しくもありましたが、新しいお家の2階には私の部屋・弟の部屋・客間の3部屋があり、それまでの狭いアパートとは比べ物にならないほど広々としていたので嬉しかったのを覚えています。

しかし、その嬉しさも長くは続きませんでした。

きっかけは、「小学3年生くらいの知らない男の子が僕の部屋にいる」という弟の言葉です。
最初は、思春期の弟の言うことなのであまり気に留めてはいませんでした。

しかし、この日から徐々に弟がやつれていきます。

「ベッドで横になっても後ろから男の子に話し掛けられて眠れない」

「部屋にいると遊ぼうって誘われる」

そう話す弟は目の下に隈ができ、ここ数日まともに寝ていないのがわかりました。

さすがに心配になった私は、母に相談しますが「思春期には良くあることだと思うけど、寝不足が続くようなら病院へ連れて行く」と言われ、しばらく様子を見ることにしたのです。

しかし、落ち着いてはいられない出来事が起こります。

その日、私は日曜日で学校がお休みだったので2階にある自室でお昼寝をしていました。
その時、生まれて初めて金縛りにあってしまい、息苦しさで目覚めます。
得体の知れない重みが全身にのしかかり、全く体を動かすことができず、まるで建物の下敷きになったような感覚でした。
金縛りが解けると、肌寒い日にも関わらず全身汗だくになっており、喉はカラカラです。
「とりあえず水を飲もう…」と、居間へ向かおうとした時でした。

この日、弟は部活動で家にはおらず、弟の部屋には誰もいないはずなのに…ドアが開いた状態になっていた弟の部屋から、小学3年生くらいの男の子が出てきました。

男の子はすぐに私に気付き、私の顔をジッと見てきました。
その顔は青白く、瞳は不気味なほど真っ黒で、明らかにこの世のものではありません…。

その瞬間、足元の辺りから上半身に向かって物凄い勢いでゾゾゾゾっと悪寒が立ち上ります。
本能的な危険信号がカチカチと灯り、私は逃げるように階段を下り、居間へ向かいました。

勢いよく居間の扉を開けると、居間のすぐ横にあるキッチンでは、母が夕飯の準備をしていました。
只事ではない私の様子に、包丁を持つ母の手が止まります。

「どうしたの?」

「いま!私も男の子を見たの!弟が部屋にいるって言ってた男の子!本当にいるの!!すぐにお祓い頼んで!!」

私は母に叫ぶようにして訴えました。

数日後、近所のお寺の住職さんが家に来てくれました。
母が事情を説明し、弟の部屋を見てもらい、除霊してもらいました。

その間、私と弟は客間で過ごしていましたが、何の前触れもなく『トントン』…と、夜中に突然ドアを叩くような音が鳴ったり、誰もいない筈の弟の部屋から『パーン』と音が聞こえる事もあり本当に怖かったです。
弟も私も思春期真っ只中でしたが、恥ずかしさよりも恐怖が上回っていたので、寝るときはピッタリ布団をくっつけて過ごしました。

除霊をしてからは男の子の姿は見なくなり、突然鳴っていた音もピタッと止みました。

私はそれまで霊的な事は一切信じていなかったのですが、霊はこの世に存在するということを認めざる得ない出来事でした。