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【ゾッとする話】友人Nの父親

FM都市伝説

【投稿者:M.Kさん】

これは、以前働いていた居酒屋で実際に体験した出来事です。

その居酒屋は大手チェーン店ではなく比較的こじんまりとしたお店で、そこの店長とは昔からの知り合いでした。

と言うのも、店長は私の高校時代の友人Nの父親なのです。

私がたまたま応募したアルバイト先(居酒屋)の店長が、Nの父親だったのです。

昔、Nの自宅に遊びに行った際に何度か顔を合わせたことがあったのですが、ご飯をご馳走してくれたり、時にはNとどこかへ遊びに行く際に車で送ってくれたりと、大変お世話になった方でした。

そのNの父親がまさか居酒屋を経営しているとは知らなかったので、かなり驚きました。

店長の話では、Nは既に結婚もして子供を3人も産んでいるようです。

とても幸せだということで、私もそれを聞いて嬉しくなりました。

そんな感じで居酒屋のアルバイトを始めて間もない頃、NからSMS(電話番号を利用したショートメール)が送られてきました。

メルアドを変えたので、これからはこちらにメッセージを送って欲しいとのことでした。

Nとは仲は良かったのですが、お互いに忙しくてもう何年もやり取りはしていなかったので少し懐かしく感じました。

「でも、なんでSMS?」と思いましたが、特に気にはせずに「了解」と返事をしました。

すると、次の日からやたらとNからメールが送られてくるようになったのです。

内容は、他愛ないものでした。

「今、何してるの?」とか、「好きなドラマは?」とか。

普段は聞いてこないような内容に不思議に感じながらも、私は特に気にすることなく返信していきました。

次第に、内容が愚痴のようになってきて、彼女も大変なのだと思いました。

どうやら、ご主人の両親とうまくいっていないらしく、そのことで悩んでいるというものでした。

そして、「実家になかなか帰れないから、父(店長)のことよろしくね笑」、と書いてありました。

そんなメールをみて、彼女がお父さんっ子だったことを思い出しました。

Nがまだ小さい頃にご夫婦は離婚。Nは男手1つで立派に育てられたのです。

「父(店長)は一人暮らしなので、たまには様子を見てきて欲しい」とも書いてあり、職場では店長とNの件で雑談することもしょっちゅうでしたので、そんな流れもあり、私は時々店長のご自宅に行って、簡単な食事を作ったり、掃除を手伝ったりするようになりました。

店長は気を使わないようにと言っていましたが、私も当時は彼氏などはいなかっため時間に余裕もありましたし、昔も今もお世話になっている方なので、恩返しという意味もあったと思います。

とても優しい方でしたし、いやという感情は全くありませんでした。

あるとき、店長の家にいくとシュークリームが置いてありました。

「好物なんだろ?」

なんで知っているのかと不思議に思いましたが、きっとNが教えたのだろうと思い気にしませんでした。

ですが、次第に、

「そういえば、チューリップが好きなんだって?」

「この間、バスに乗り遅れたんだって?」

と、次から次へと私のプライベートな質問をされるようになったんです。

それらの内容は、すべてNとのメールでやり取りした内容のものです。

まさかNは私とのやり取りの内容を店長に教えている?と勘ぐりました。

でも、そんなこと、普通に考えてありえないですよね。

いちいち友人とのメールのやり取りを父親に教えるなんて。

そこで初めて、「まさか!?」という考えが私の脳裏によぎったのです。

もしかして、私がずっとNだと思っていた相手は……店長なんじゃ?

そんなことを考えだすと少し気味が悪くなってきて、私は店長の家に行くのを控えるようになりました。

ですが店長とはバイト先でしょっちゅう顔を合わせる関係です。

今のままでは気味が悪くなるいっぽうですので、私は意を決してNに電話をしてみることにしました。

「N、元気してる?」

「○○(私の名前)!? めっちゃ久しぶりじゃん!!」

私はNの開口一番の言葉に絶句しました。

つい2日前にメールをやり取りしているわけですから、「久しぶり」はあきらかに変です。

私は、Nにメールアドレスを変えたのかと聞きました。

すると、変えていないと言いうのです。

私にSMSも送ってないと。

私は、電話を切った後もしばらく動けませんでした。

やはり、今までメールのやり取りをしていたのは、すべて店長だったのです。

私は、怖くなって、居酒屋を辞めることにしました。

辞めることを告げる際にSMSのことを問いただすと、店長はあっさりと認めて謝罪してきました。

娘が嫁いだ寂しさからしたことだと、許してくれと泣かれ、私はNにこのことを言うのはやめました。

まがりなりにもお世話になった人ですし、気がとがめたのかもしれません。

ただ、店長からのメールはそれ以降も送られてきました。

もちろん返信はしませんでしたが、内容が次第にエスカレートしていき、最終的に「○○(私の名前)、好きだから付き合ってほしい」そんな文面のメールが届くようになったのです。

その文面を見てとても怖くなり、それ以来、店長からのメールは着信拒否設定にしています。

今現在も、その拒否設定を解除するとそんな文面のメールが毎日のように届いているのかもしないと想像するとゾッとします。